The 61st Annual Spring Meeting of the Japanese Society of Clinical Cytology

第61回日本臨床細胞学会総会春期大会

会長挨拶

細胞診のノブレス・オブリージュ
~私たちの目指すもの~

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第61回日本臨床細胞学会総会(春期大会)
会長 佐藤 之俊
(北里大学医学部呼吸器外科学 主任教授)

この度、第61回日本臨床細胞学会総会(春期大会)を2020年6月にWeb開催させていただきます。本来でしたら、2020年6月5, 6, 7日(金、土、日)の3日間にわたってパシフィコ横浜で開催される予定でした。しかし、2019年末中国に発した新型コロナウィルス(COVID-19)感染が世界的規模で拡大する中、日本でもいまだ収束を見通せない状況が続いており、東京オリンピックの延期、さらには首都圏などに緊急事態宣言が発出されましたことを受け、理事会と学会事務局が慎重な審議を重ねた結果、現地会場での開催を中止とし「Web開催のみ」といたしました。会場でのご参加、ご発表予定の皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、学術集会としてかつて経験のない事態であることをご理解いただき、Web開催へのご支援とご協力のほどをお願い申し上げます。

さて、この学術集会北里大学がお世話させていただくのは2003年の第44回春期大会(会長 藏本博行 北里大学名誉教授)以来で、大変光栄なことと存じます。本学関連や神奈川臨床細胞学会をはじめ多くの皆様のご支援ご協力を頂き、ご参加される方々にとって有意義な学術集会となるよう準備を進めてまいりました。

今回の学術集会では、テーマ「細胞診のノブレス・オブリージュ~私たちの目指すもの~」に沿って、精度管理と技術に重点を置いた企画(テクノアカデミー)、領域横断型の企画、ゲノム時代の細胞診のあり方などを取り上げ、議論を展開させることができるような場を目指しております。特別講演では、神戸大学大学院医学研究科 生理学・細胞生物学講座の南康博先生、立命館大学古気候学研究所の中川毅先生、そして、国際医療福祉大学医学部病理学の石川雄一先生にお話しを頂きます。さらに、2020年秋期大会も横浜で開催されますので、「春秋シリーズ企画」も準備しました。なお、専門医共通講習としては、医療安全セミナー、医療倫理セミナー、感染対策セミナーを開催しますが、これらは細胞診専門医研修指定講座として選定されております。

本学集会ではたくさんの会員をはじめ、多くの先生方に演者・座長をお願いしております。プログラム委員会とコアプログラム委員会が練り上げた企画は、皆様のご記憶に残るような内容として広く発信されると自負しております。新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大のため、様々な活動が制限されるなか、あるいは在宅勤務を余儀なくされるなか、このWeb開催が「わが国における臨床細胞学の学術研究の発展を図り、細胞診断実務に従事する者に対して細胞診断の教育指導に関する事業を行うことで、国民の医療、福祉及び公衆衛生の向上に寄与する」という日本臨床細胞学会の使命を果たすために貢献できることを心から願ってやみません。

ご発表、ご参加いただく皆様にはどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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